2009年2月アーカイブ

2008年6月24日(火)茨城BM自然塾 第2回BMWシステム生きもの調査

詳細記事 080624BM茨城.doc

 コウノトリやトキ、ナベヅルなど、田んぼや湿地にくらす生きものを通じて、人と生きものの共生を考える「生きものと人・共生の里を考えるシンポジウム」が、1月24日兵庫県豊岡市で開かれました。

 このシンポジウムはそれぞれ野鳥の保全活動が盛んな新潟県豊岡市、新潟県佐渡市、鹿児島県出水市、山口県周南市のもちまわりで開催されています。

 今回、それぞれの市から市長、副市長、教育長らがパネリストとして出席。佐渡市のトキの保護、豊岡市のコウノトリ保護といった、それぞれの取り組みを紹介し、意見交換を行いました。

 また、BASCが協力している「映画 田んぼ」の上映が行われ、当センター理事長の原耕造が解説&トークを行いました。食糧危機対策としての生物多様性の必要性などについて語りました。

 その後のパネル討議では豊岡市の大人、若者、子ども代表として4名が、田んぼの本来の価値についてなど、熱く語りました。

 

パネルディスカッション.JPG 写真 パネルディスカッションでは、世代を超えて田んぼについての思いを語り合った。

 

 

2009年度、東日本、西日本、アシスタント講習会の日程場所が決定致しました。

東日本

日程 2009年4月2日から3日 1泊2日

場所 山形赤湯

圃場 冬水田んぼで講習会を実施。

定員 50名 日帰り可能

 

西日本

日程 2009年5月16日から?17日 1泊2日

場所 高知県

圃場 

定員 50名 日帰り可能

詳細は追ってHPで掲載いたします。

連絡先は、NPO法人生物多様性農業支援センター 事務局まで。

       電話 042ー711ー7015

       午前9時30分から17時まで対応 MAIL:tambo@wehab.jp

 

BASCは、1/30日(火)31日(水)、宮城県大崎市で行われた「ラムサール・フェスティバル2009」を共催しました。

 

宮城県北部の平野部には、湿地帯が多数残されています。2008年10月31日、韓国チャンウォンで開催されたラムサールCOP10会議では、「化女沼」がラムサール登録湿地となり、同地域に3つの湿地「伊豆沼・内沼」、「蕪栗沼・周辺水田」、「化女沼」が登録湿地となりました。

これらの『地域の宝』を未来につなぐために、また、より多くの市民の方々に湿地と周辺の水田の豊かさを理解してもらおうと、2日間に渡るフェスティバルが開催されました。

 

フェスティバルでは、水田地帯の湖畔群と周辺の水田を中心とした湿地の状況について、これまでの経過を3つの地域それぞれの行政トップが語りました。また、地域の子どもたちはフィールドワークで学んだ成果を発表し、生態系の保全や再生を願いました。

 

若手の農業者たちは、農業を新たな価値を持ったものとして捉えなおしていました。暮らし方や文化の提案にまで踏み込んだ新たな農業のありかたを、試行錯誤しながら進めていることが伝わってきました。

 

IMG_2492.jpg 

 フェスティバルのまとめに、参加者一同で以下の宣言をしました。

 

『ラムサール・トライアングル宣言』

私たちは、ラムサール条約が地域活動を基盤としているからこそ持続可能だということ、それは住民、市民のための条約、住民が参加できる条約、つまり21世紀型の条約であるからこそ、地方からアジアをそして世界を動かしていくことができることを確認し、

「伊豆沼・内沼」、「蕪栗沼・周辺水田」、「化女沼」を結んだラムサール・トライアングル地域を個性と、その共通項を理解しながら、その特徴を生かし、それぞれの役割を果たすことを認識し、地域全体を底上げするために共通の特徴、問題点、課題を抽出し、「ラムサール3兄弟」が協力して、問題解決、地域全体の発展、地域づくり、人づくりのため努力をすることを確認した。

市民と行政が一体となって、ラムサールの精神を日本のみならず、アジアの模範を作っていることを実感できる『住民参加型の日本、アジア、世界のモデル』を創造するために協力し、ラムサール・トライアングル地域に住む人々が『地域を誇りに思う心を醸し出す』ための仕組みを作ることをここに宣言します。

2009年1月31日

ラムサール・フェスティバル2009参加者一同

 

 

 

■ラムサール・フェスティバル録画(外部サイトリンク)

http://www.sugenami.com/ramnet/2009osaki.html 

 

 

 

 

 

 

 

<活動報告>

生物多様性のための国際活動委員会 学習会 2/2(月)東京・大手町JAビル

「ラムサール会議と水田決議、その後」

講師:イ・インシク氏(小・中学校教師。ウポ沼トキ復元委員会委員長)

 

ラムサールCOP10会議開催地(韓国・チャンウォン)にほど近いこともあり注目を集めた韓国・ウポ沼。周辺には豊かな農地が広がり、人と湿地が長年共存してきました。開発計画を乗り越えて、地域の住民とともに湿地の保全や活用を進めてきたイ・インシクさんを招き、講演会・学習会が開催されました。

 

DSC08529.JPG

(写真 イ・インシュクさん(右))

 

 来日中のイさん、同日山梨県での講演に続いて、東京・大手町の会場に駆けつけるというハードスケジュールで来てくださいました。朝霧漂う水面に漁師の影が浮かぶウポ沼の風景など、美しい写真を交えながら、湿地の保全と活用について語ってくださいました。

 

ウポ沼に開発計画が起こった際に、いち早く反対運動を始めたイ氏でしたが、当初、地域の人々(農家と沼の漁師が多い)は「土地の値段が上がればよい」「工業化で経済が発展すればよい」という意見が大多数。イさんは「住民に嫌われていた」といいます。しかし、イさんはそこであきらめることなく「生態系が守られてこそ、豊かな地域社会が作られる。エコツアーが盛んになれば所得も上がるはず」と根強く住民に呼びかけ続けました。

それまで環境保全といえば国まかせの部分もあったようですが、イさんは「地域の住民、企業、行政といったステークホルダーすべてが参加することが大事」と説き続け、やがて地域の18企業から支援を得るようになります。

 

 今では、ラムサール条約湿地に登録されたウポ沼周辺で、エコツアーはもちろん、わら細工教室、みそ作り教室など伝統文化を伝えるイベントが盛んに行われ、地域の住民が先生となって活躍するようになりました(とくに野鳥の観察会は良い副収入になるのだとか...)。企業の寄付で村の公民館が整備され、シャワーや宿泊施設も整いました。慶尚南道(けいしょうなんどう・日本でいう都道府県にあたる行政)の予算で「湿地教育重点学校」が指定されるようになり、慶尚南道中の子どもが連日のようにウポ沼を訪れ、環境教育を受けています。ウポ沼で見られるマナヅルをパッケージにデザインした「マナヅル米」の販売も好評で、地域の経済も潤うようになりました。

「もう私のするべき仕事はなくなってしまったくらい(笑)」というイさんですが、「今度は環境を守る農業について勉強したい」とすでに次の展開を構想中のようでした。

(文・事務局)